本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。
私は2025年1月から企業のAmazon物販の立ち上げ・運営に従事し、現在は自社の合同会社でもAmazon物販を運営しています。この記事では、法人でAmazon物販を始めるときに実際に使っているツール・サービスを全部まとめます。
「何から準備すればいいかわからない」という方に向けて、道具の全体像とそれぞれが何のために必要なのかを書きます。費用感もあわせて書くので、始める前の見通しに使ってください。
なお、法人1期目の経理全般(会計ソフト・領収書管理・法人口座など)は「合同会社1期目の経理のやり方|実際にやっていること全部」にまとめています。この記事は物販を動かすためのツール側の話です。
この記事の前提(誰が書いているか)
前提が違うと参考にならないので、先に書いておきます。私は2025年1月から企業のAmazon物販の立ち上げと運営を業務委託として担当し、現在も継続中です。並行して2026年3月に合同会社を設立し、自社でもAmazon物販を運営しています。
この記事に書くツールはすべて、いずれかの文脈で私自身が実際に使ったものです。「使ったことはないが評判が良さそう」という情報は入れません。
始める前に知ってほしい3つの現実
1. 月商は利益ではない(卸仕入れの実例)
物販の世界では「月商〇〇万円」という言葉をよく見かけます。月商とは「1か月に売れた金額の合計」です。ここから仕入れ代金・Amazonの手数料(販売手数料・配送代行手数料など)・送料・広告費が引かれます。月商が大きくても、手元に残る利益はわずかなことが普通です。
上のグラフは、私が業務委託先で卸業者から仕入れて販売していた最初の3か月のデータです。月商は65万→107万→146万と倍以上に増えたのに、利益は1.6万→2.9万→6.8万円にとどまり、利益率は2.5〜4.6%でした。7月は1日に18個出荷していた計算ですが、利益は6.8万円です。
このブログでは売上の大きさではなく「経費を引いた後に残る利益(営業利益)」でしか実績を語りません。
2. 卸仕入れは「お金の殴り合い」になりやすい
卸業者・問屋から仕入れる方法は「すぐ在庫を持てる」という点で始めやすいですが、同じ商品を誰でも仕入れられるため価格競争が起きやすく、利益率1〜3%になることも珍しくありません。資金力のある出品者がいると太刀打ちできない場面が来ます。ツールを揃える前に、この構造を知っておくことがスタート地点です。
3. ブランド申請が通らないことも普通にある
「Amazonで売りたい商品があるのに出品許可が下りない」「ブランド申請が通らない」というつまずきは、物販初心者がほぼ確実に経験します。私もこれで時間を使いました。商標を取っておくと対処の選択肢が増えますが、商標の登録まで1年程度かかるので早めに動く必要があります。始める前に、この現実を知っておいてください。
必要なツール・サービスの全体像
上の表が全体像です。「必須」は販売を始める前に必要なもの、「規模次第」「ブランド必要時」は事業の進み方によって追加するものです。各行の詳細をこの後のセクションで説明します。
Amazonのセラーアカウント(出品者登録)はどの方法で始めても避けられない前提なので表に入れましたが、操作手順はAmazonのセラーセントラル(Amazon出品者向けの管理画面)の公式ガイドを参照してください。
①リサーチツール:Keepa(ケーパ)
Keepaは、Amazonの商品ページに価格・ランキング・在庫の過去の推移グラフを表示するツールです。ブラウザの拡張機能(追加ソフト)としてインストールして使います。
物販では「今は高く売れているが、来月には半額になっている」という商品が多くあります。Keepaのグラフを見れば、その商品が「一時的に価格が上がっているだけ」なのか「安定して売れているのか」を過去の数字から確認できます。仕入れる前にこれを確認するかどうかで、失敗の数が変わります。
無料版と有料版があります。無料版でも基本的なグラフは確認できます。有料版にするとより詳細なデータを使えます。具体的な使い方・グラフのどこを見ればいいか・リサーチの実例は「Keepaの使い方|グラフの読み方とリサーチの実例【現役Amazonセラー】」に書きます。
②価格改定ツール:プライスター
プライスターは、Amazonの商品価格を自動で改定するツールです。物販では同じ商品を複数の出品者が売っているため、価格が常に変動します。「最安値を出している出品者に合わせて自分の価格を下げる」「でも下限はここまで」といったルールを設定しておくと、自動で動いてくれます。
私は業務委託先の運営でこのツールを使ってきました。出品し始めた段階で商品数が少ない時期は、手動でも対応できます。導入のタイミングと実際の使い勝手は、自社での導入後に「プライスター実録レビュー|導入してから何が変わったか」にまとめます。
③FBA納品の梱包資材
FBA(フルフィルメント by Amazon)とは、Amazonの倉庫に商品を預けて、注文が入ったらAmazonが梱包・発送をしてくれる仕組みです(fulfilment=注文処理・配送の代行、という意味の英語です)。FBAを使うには、商品を倉庫に送る(納品する)ときに、決められた形で梱包してラベルを貼る必要があります。
最低限揃えるものは次の4種類です。
- レーザープリンター(Canon LBP6040 など):FBAのラベルはレーザープリンターでないとにじんでバーコードが読み取れません。家庭にあるインクジェットプリンターは使えません。これが一番大きな初期費用になります。
- ラベル用紙(エーワン 40面シート):A4用紙1枚から40枚のラベルを切り取れる用紙です。Amazonが指定するラベルサイズに合います。
- 段ボール・緩衝材(ダンボールワン):段ボールは商品のサイズに合うものを選ぶ必要があります。ダンボールワンというサービスでサイズを選んで注文するとまとめて届きます。緩衝材(商品が箱の中でずれないようにする素材)も同じところで揃います。
- OPPテープ・透明袋:箱の封緘(ふうかん=閉じること)と商品の保護に使います。これも同上で揃います。
実際にいくらかかるか・詳しい選び方は「FBA納品の梱包資材|最初に揃えるものを全部まとめた【実録】」に書きます。
④ブランドを守る商標(Toreru)
自社のオリジナルブランドで商品を販売する場合、AmazonのブランドにAmazonがあなたのブランドを登録する手続きができます(Amazonブランド登録)。この手続きを進めるには、国に商標を登録してもらった証明(商標登録証)が必要になります。
私はToreruというオンラインサービスを使って、自社ブランドの商標を出願しました。弁理士(商標の専門家)を自分で探して依頼する方法もありますが、Toreruはオンラインで手続きが完結できて、費用も事前に確認できます。
ただし出願してから商標が登録されるまで約1年かかります。ブランドを作るつもりなら、早めに動き始めることが重要です。出願の手順・かかった費用・ブランド申請が通らなかった経緯は「商標出願をToreruでやった実録|申請の流れと費用を全部書く」に書きます。
⑤会社のホームページ(Xserver)
法人でAmazon物販を続けていくと、取引先(仕入れ先など)に会社のホームページURLを伝える場面が出てきます。また、Amazonのブランド登録審査で会社の存在を証明するためにホームページが参照されます。
私はXserverでこの会社のホームページを自作しました(今見ているこのサイトです)。WordPressのようなCMS(コンテンツ管理システム)は使わず、素のPHPで作っています。法人として最低限の信頼性を示すためのページを持つには、複雑な機能は不要です。
Xserverを選んだ理由・CMSなし構成のメリットとデメリット・かかった費用は「会社HPをXserverで自作した話|CMSなし構成の実録【合同会社1期目】」に書きます。
私がやってきた全体の流れ
私の場合は業務委託から始めたので、最初にKeepaとプライスターを使いながら仕入れ・販売を学びました。その後、自社の法人を作り、梱包資材を揃えて、ホームページを準備してから販売を開始しています。商標は「ブランド申請が通らない」という経験を経て、早めに動いた結果です。
この順番は人によって変わります。最初から自社ブランドを作るつもりなら商標は最初から動かないといけませんし、副業で小さく始めるならプライスターは後でも間に合います。自分の事業の形に合わせて判断してください。
まとめ:揃えるものは多くない
法人でAmazon物販を始めるときに使うツール・サービスをまとめると、次のとおりです。
- Amazonセラーアカウント(大口出品:月4,900円)
- Keepa(商品リサーチ。無料版から始められる)
- 梱包資材(レーザープリンター・ラベル用紙・段ボール等。初期費用は数万円〜)
- プライスター(価格自動改定。出品数が増えたタイミングで)
- 商標Toreru(自社ブランドを守る。登録まで1年かかるので早めに)
- ホームページXserver(法人の信頼性・ブランド審査に必要)
最初から全部揃える必要はありません。まず「売れる仕組み」を作ることが先で、ツールはその後から追加していくイメージです。「揃えたから稼げる」ではなく「稼げるようになったらツールが活きてくる」という順番です。
法人1期目の経理については「合同会社1期目の経理のやり方|実際にやっていること全部」にまとめています。